2週連続福島へ-2 震災と原発事故
2015/06/14おでかけ
福島旅行記2回目です(→前回)
高速を降りたのは、東海スマートIC。
同じ海辺を走るなら、福島に入る前に、
臨界事故を起こした東海村からにしようと思いつきました。
インターをおりた道を海に向かうと現れる原子力研究所。
国道に面した向かいには民家やコンビニ。近さにびっくりします。
いきどまりが原子力研究所 |
交通事故より原発事故防止をおねがいします |
後から調べてわかったのですが臨界事故を起こしたJCOは
海辺ではなく、出てきたスマートICのすぐそばでした。
原子力研究所とJCOの間に、村役場がありました。有事の際、大丈夫なんでしょうか?
今回のブログを書くにあたって、臨界事故を調べると
「バケツで臨海」なんて軽い言葉で語ってはいけない事が
ここで起こっていました。
致死量の被爆をうけた被災者…新しい細胞が全くつくられず、崩壊していく体。
こんな残酷な死に方ってありません。
ショッキングな画像もでてきますが、是非調べてみてください。
福島では、現在進行形かもしれません…
原子力研究所+発電所に面した道を端から端まで走った後、
海沿いの国道245号沿いを北進します。
時々、屋根にブルーシートや土嚢が乗ったままの家屋がありましたが、
高台のためか、津波の被害を目にすることはありませんでした。
国道6号にはいるとすぐ、海辺に突き出た道になります。
眼下に町がありますが、震災の爪痕は遠巻きにはあまりわかりませんでした。
震災当日はこんな状態だったようです→リンク |
福島県に入り、より海沿いを走ってみました。
それまで、ほとんど津波被害の爪痕を目にしてこなかったのに、
ある区画に来た途端…
2Fは普通に見えても、1Fがくずれかかったり中が空っぽの家・家…
となりにはまるで新興住宅地のように建つ新しい家の群れ…
その合間あいまにある空き地は、基礎だけのこされた家でした。雑草に覆われていました。
津波って残酷です。
たった1区画違っただけで、被災の有無が変わります。
海辺は坂なので、ほんの数メートル離れただけで変わります。
あるいは1Fと2Fだけで。くっきりと線が引かれちゃいます。
そして1年以上たった今、立ち直った家とまだ立ち直れない家が隣り合っています…
いえ、立ち直ったのは家ばかりで、中にお住まいの方は、
まだまだいろんなことに苦しんでいるのでしょう。
スタンプラリー帳に、道の駅「よつくら港」が
仮営業所で3時までしかスタンプが押せないとあったので、
急遽行き先を変更しました。が…
仮営業所はリニューアルオープンにむけて休業中orz |
大きな建物は建て直されたようです。 奥の建物は津波の爪痕がくっきり。 |
トイレも仮営業中 |
道の駅裏(港側)の公園。滑り台が津波を生き残ったそうです 奥の海岸線には、すごい数のテトラポッド。 応急の護岸工事でしょうか? |
海辺には、漁船のがれきの山 |
リニューアルされた建物の柱には、応援メッセージが |
国道の向かい側には、土台だけの建物が。 奥の建物も1Fは被災しているようです。 |
震災直後から道の駅周辺の様子がわかる動画を集めてみました。
津波の傷跡 いわき市四倉港(道の駅付近)11.03.12 震災翌日 四倉?久ノ浜
四倉【いわき津波被害(21)】2011年3月25日撮影
大震災(19日目)いわき市四倉港沿岸部の住宅vol:17-1
東日本大震災被災地 福島県いわき市四倉(2ヶ月後)
福島県の道の駅巡り・その2.(2012.4.30?2012.5.14)
1年余、GW頃。新店舗が建て直される他、仮店舗の様子もわかります。
ここで15時をまわってしまいました。タイムアップです。
海近くのキャンプ場はどこも休業中です。
山に入ったところのキャンプ場を予約し、
道の駅からほど近いローソンで遅い昼食を買ってむかうことにしました。
【余談】
被災地の空気の中で、下の本を読みました。
「遺体―震災、津波の果てに」
歯科医、市職員、自衛隊員、僧侶…
釜石の遺体安置所をめぐる、遺体に接した人たちのルポルタージュです。
テレビなどでは一切隠されてきたお話です。
時系列を追いながら、短いエピソードごとに区切られています。
そうじゃないと耐えられないというのもありますが、
流れの中で読み流さず、そこで一回静かに涙したくなる、そんな本です。
この本には、センセーショナルな表現も、誘導する説教も一切ありません。
その分、素直に涙し、いろいろ考えさせられました。
こういうドキュメンタリー番組がみたいのですけれど…
テレビでは無理なんでしょうか。
神戸震災の時、ナレーションを一切いれず、
被災地の映像をひたすら流していた番組があったのですが…
今回はそんな番組には出会えませんでした。
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ディスカッション
コメント一覧
神戸の震災と東北の震災の一番大きな相違は?
そうです。原子力が関係していることです。
復興など、原子力と日本人がどう向かい合うか
決めなくては、何も抜本的に始まらないでしょう。
素直に、被災者の現実を受け入れできるような
ものをマスコミも考えるべきでしょう。
根本的な復興などしていないのが現実ですね。
>woopuruさーん
震災直後は、テレビを見るのがつらくなってしまって、
あえてテレビ消して、ラジオばっかり聞いてました。
原子力で作られた電気をノーリスクで享受してきた私は
偉そうなことはいえませんが…
少なくとも原子力発電に意見するヒトは、
マスコミや推進派・反対派の目を通すのではなく、
自分の目と肌で、東海村と福島を感じてほしいです。
その土地から・ヒトから、自分が何を奪うのかを。